インタビュー

櫻井 真理子さん

櫻井 真理子さん

(さくらい まりこ)

インタビュー日時:2016年03月21日

卒業:2005年看護医療学部卒

所属:野村證券 

肩書:健康管理センター保健師

経歴

■1998年 茗溪学園高等学校卒業
■2003年 筑波大学医療技術短期大学部卒業
■2005年 慶應義塾大学看護医療学部卒業

学生時代の思い出

 大学では、単に知識だけではなく、多くの方々と出会いがありました。3年次編入だったこともあり、他学年の方と授業を一緒に受講したり、他学部の学生と課題を通して知り合うことができたことは、とても良い思い出となっています。

 また、授業終わりに江ノ電に乗って海に行ったり、夕焼けの光の中、校内で友人と他愛のない話をした時間は、今になると貴重だったと感じています。

短大、そして看護医療学部を経てから今まで

 高校卒業後、漠然と医師を目指し、浪人していた自分にとって、短大での看護の学びは驚きや発見ばかりでした。有難いことに、どの教科の先生方も看護に対する想いが強く、とても高い志を持っている先生ばかりでしたので、看護学が信念を持って携わることの出来る学問であることを肌身に感じ、より広い視野で学びを深めたいという思いから、本学看護医療学部への3年次編入を決意しました。

 大学時代は、以前から公衆衛生に興味があったため、講義以外にも、夏休みなどの間には、学生向けの産業保健プログラムに参加し、小さな工場を見学したり、訪問入浴のアルバイトで神奈川県中を回ったり、ベトナムのストリートチルドレンの教育支援をしたこともありました。

 様々な学びの中で、自分が看護という分野で果たすべく役割を考えた結果、産業保健師という道が浮かびました。病院見学をしながら進路を考えている最中、現在の会社の産業保健師の募集を知りました。恥ずかしながら、当時の私は、証券会社が何をする会社かほとんど理解していませんでした。しかし、大企業における集団に対する健康を考えたいという強い動機とご縁もあり、入社をすることになりました。

現在の活動内容

 野村證券には、新卒で入社しました。病院での臨床を経ず、ストレートに新卒での入社を決意した理由として、先輩保健師の存在はとても大きいものでした。しかし、私が入社する直前にその先輩が産休に入ってしまうことが分かりました。入社後は、産業保健についての知識がほとんどないまま業務をしなければなりませんでしたが、幸いにも、社内には多くの医療専門職の方がいらっしゃいましたので、分からないことがあれば、すぐに質問し、知識を蓄積していきました。また、社会人としての姿勢やビジネスマナーなどは、社員の方々から学ばせていただいたと思っています。また、産業保健に関するスキルアップは、外部の研修をひたすら探し、可能な限り、参加しました。

 入社当時は、これから社内における産業保健の体制を構築していく段階でしたので、自分の力不足を毎日のように感じながら、必死に日々の課題をこなしていました。結局、産休に入られた先輩保健師は退職されることになり、その後は私がリーダーとして、現在は7名で看護職チームを組織しています。企業、特に大企業においては、社会情勢や会社の状況、トップの考えなどによって、興味や期待される役割が変化します。自分たちが行うべきことと、求められていることのバランスをみながら、次の一手を考えることが難しさであり、面白いところだと感じています。

これからの看護について

数年前から、看護医療学部の学生実習を受け入れていますが、来てくれる多くの学生の方が、「社会人になる前に病院以外の社会を知ることができて良かった」という言葉を口にします。私は、産業保健という職にはある意味、特殊なところがあり、そのいい所を応用すると、様々な可能性があるように感じています。今年から大学院に入学する予定ですので、学びの中から、自分が果たせる役割を見出していきたいと思っています。

皆さんへのメッセージ

 看護医療学部の学生は、看護という枠組みにとらわれず、社会で活躍されている方が多いように思います。そんな方々にいつも刺激を受け、自分も社会の役に立つ存在になれるよう、これからも楽しみながら前に進んでいきたいと思います。私もいい刺激となるよう、頑張ります!皆さんも、よい刺激を発信し続けてください!

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